元銀行員が語る地方銀行の投資信託を絶対に買ってはいけない理由その①
元銀行員の稲川と申します。これまでは地方銀行がどんな存在なのか存在であるかやなぜ、新卒カードを地方銀行に使ってはいけないのかなどを書いて伝えてまいりましたが、今回はより具体的に銀行が進める投資信託がなぜよくないのかを伝えていこうと思います。
1.投資信託とは?
「投資信託」とは、多数の顧客から集めた資金を一つにまとめて、投資の専門家である運用会社が国内外の株式や債券などに分散投資を行い、その運用成果を顧客に分配する「金融商品」のことです。
・投資信託の仕組み
投資信託で運用している資金は、運用会社と受託銀行との間で締結された信託契約に基づき、「信託財産」として受託銀行によって管理されています。受託銀行では投資信託の信託財産を受託銀行自身の財産および他の信託財産とは分別して管理していますので、たとえ投資信託を運営する各会社が破たんすることがあっても、信託財産は法的に保護されています。
投資信託とは:三菱UFJ信託銀行
このような仕組みと立っています。皆さんが関係あるのはおそらくお客様と販売会社の関係だけでしょう。ついつい営業マンの口車に乗せられ、お勧めされる投資信託を購入してはいませんか?いまからお勧めされる投資信託がなぜゴミなのかを紐解いていきたいと思います。
1.そもそも投資信託はメリットが薄い
そもそものお話として、銀行で買う投資信託にはあまりメリットがある商品が少ないです。
今回語る投資信託の前提として、日経平均株価などの指数と連動して動くことを目標としたもの、これをパッシブ運用やインデックス運用といいます。金融市場において似たような商品としてETF(株価指数連動型上場投資信託)があります。後者は銀行を通さずに証券会社で取引可能な点や信用取引が可能であり、自分のタイミングで買えることなどが特徴でしょうか。こちらは銀行では案内されない商品です。上場しているか上場していないか(証券取引所を通じて取引するのかしないのか)の違いもあります。
2.インデックス運用の投資信託とETFでは大きな違い
それは手数料の差です。
具体的にどのくらい差が上がるのか見ていきましょう。今回見ていくのは日経平均株価に連動する投資信託とETFにしましょう。ちなみに今回の日経平均株価連動型は分配金は存在しません。なので比較対象はマジで手数料だけです。
・日経ノー〇ード
の二つを比べていきましょう。
・日経ノー〇ードの信託手数料は毎年0.88%になります。100万買うとすると8800円とられます。ここから利益があるならば税金がひかれていきま
・一方で日経225連動型上場投資信託はどのくらいなのでしょうか。0.22%となっています。上記の1/4で購入できるのです。同じ商品性、同じ効果が見込めるのに手数料だけ大きな差があるのです。
3.なぜ銀行はETFなどを教えないのか。
なぜ銀行はこういった商品を教えないのか。それは簡単な理由です。このような商品を教えても利益にならないし、カモから稼げないからです。銀行が大きなターゲット層としているのは、退職し退職金が入ったリタイア層、もしくは年金暮らしの富裕層寄りの高齢者です。こういった層はネットなどあまり見ないですし、手数料の話はさらっと流してメリットだけを説明し、年金暮らしは不安などの不安をあおれば何かやろうとするのです。
さらに、多くの営業マンは、最初にノーロードのような手数料の少ない商品は最初には推進しません。なぜなら、特定の投信もしくは手数料利益の獲得(ほとんどは購入手数料3%や維持手数料1.56%などの海外系の投信を進めます。)にノルマが設定されているからです。(手数料が高いなあなんて言われたらノーロードを後出しして手数料が安いように魅せるという保険も・・・)
4.そもそも、マーケットを知らない銀行員
根本的に銀行員はそもそもこのような商品のことを理解していません。株式が何であるか、相場観、などは一切知りませんし興味もない銀行員ばかりです。そもそも銀行員は投資厳禁であり、株式なんて買わない人間ばかりです。というか、地方銀行の銀行員ってバカしかいません。体育会系特有のノリで生きてきた人間しかいないのでマーケットなんてわかるわけないんですよね。
はっきり言って株に関しては素人なんですよね。なので投資信託の中身なんて証券会社の用意した受け売りの言葉をそのまま使っているだけなんです。
なので、銀行が進める投資信託は勝率がとても悪いのも特徴です。私の体感では銀行側から進めろと言っていた商品の勝率は2-3割程度でした。買わせたは良いが売り時期もわからないのでアフターフォローもない。売ろうとすると別投資信託を進めだすのが現状です。
手数料も高い、勝率も悪い、アフターフォローもろくにない。これが銀行が進める投資信託の実態です。
最後に私の地銀シリーズを張っておきます。