地方銀行員はやめておけ。

地方銀行員はやめておけ。元地方銀行員による様々な事柄への日記

元銀行員が地方銀行全体の業界分析をする。

地方銀行員の稲川と申します。今回から、全国の地方銀行の業界研究、および、経験者から見た本質の観れる分析をしていきたいと思っています。

元銀行員の私から見て、その地方銀行が真に働きやすい環境なのか、また、吸収合併等を無く、継続して働ける環境なのかというのを重視してみていきたいと思います。

また、一切行ったことのない地域でも数値だけ見て判断しますので、この記事を参考にしても一切の責任を負いませんし、企業の方がもし掲載されたくなければTwitterのアカウント@inagawacom までDMお願い致します。

 

 

1.現在の地方銀行の分布と現状

こちらの図は全国の地方銀行の分布になっています。

 

全国の地方銀行の分布

全国の地方銀行の分布

皆さんこの図を見てどう思いますか。

私はこれを見て「地銀の数が多すぎるな」と感じました。

全国104行ある地方銀行の現状について語っていきたいと思います。こちらの図は各地方銀行が採算のとれる地域かどうかの図になります。

地方銀行の採算

地方銀行の収益性

もうお気づきだと思うのですが、ほとんどの地域で1行でも不採算、もしくは一行ならぎりぎりセーフという図です。

採算が取れるということは今後も銀行が安泰な経済活動がある、もしくは現在の収益の確保の道筋が見えるということです。

上の二つの図を比べて、採算がとれている地域と採算の取れていない地域を分けていきましょう。

・採算がとれている地域(県名の隣の数値は銀行数)※△は採算の取れない地域だが1行しかない地域

九州(鹿児島2)

中国(広島2、鳥取(△))

四国(該当なし)

関西(京都1、滋賀1、奈良(△)和歌山(△)

中部(石川(△)、山梨(△))

関東(神奈川2、埼玉1)

東北(宮城2)

計12県(内△4つ)が採算のとれる地域になっています。

・採算が取れていない地域

九州(沖縄3、宮崎2、佐賀2、熊本2、大分2、長崎3、福岡5)

中国(山口2、島根2、岡山2、兵庫2)

四国(香川2、徳島2、愛媛2、高知2)

関西(大阪5、三重2)

中部(岐阜2、三重2、愛知3、栃木3、福井2、長野2、富山3、新潟3)

関東(茨城2、千葉3、栃木3、群馬2)

東北(北海道2、青森2、岩手2、福島2、秋田2、山形3)

計35県(85行)が採算の取れない地域になります。

皆さんの地方の銀行はいかがだったでしょう。

採算の取れない地域の地方銀行は将来的に合併や提携、もしくは破産など様々な方法で皆さんの生活に影響を与えてくる可能性があります。

また、就活生にとって会社が安定しているかどうかは今後のキャリア将来設計にかかわってきます。合併するにしてもどちらが親になってくるのか。大概は建前上では並行合併というが実際はそんなことはありません。

あなたが合併する側なのかされる側なのかは非常にキャリアに影響してきます。表面的な人事から銀行システム、子会社まですべて大きな方に合わせなければならないのです。そして支店長になれずに子会社へ出向。そうなる前にどこがどうなっているのか。

はっきり言って外部では合併するかどうかなんてわからないよって思うかもしれませんが、合併には大まかな傾向があります。次の記事で詳しく説明しようと思いますが

1、活動の主体となっている地域が別であること。

2、収益力の違いがはっきりしていること

3、第一地銀同士、第二地銀同士で組みやすいこと

4、銀行システムが同じ系列のもの(製造会社や伝票)

また、収益の推移は健全に移行しているのかをしっかり見ていかなければならないと思う。ちょっと浅い生地になってしまったが文字数的に次の記事に詳しく書いていく。

これからは各地方の銀行を見ていくための技術を書いていこうと思う。

参考文献

 

「会社四季報」業界地図 2020年版

「会社四季報」業界地図 2020年版

  • 発売日: 2019/08/23
  • メディア: Kindle
 
日経業界地図 2020年版

日経業界地図 2020年版

  • 発売日: 2019/08/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

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