地方銀行員が教える投資信託を買うなら地方銀行で買ってはいけない理由
こんにちわ、地方銀行員の稲川です。
今回は地方銀行で投資信託を買ってはいけない理由を書いていこうと思います。
1.様々なコストがかかる。
まず最も大きなコストとして、地方銀行で売買することで手数料が大きくかかってきます。
維持手数料というのはどの投信でもかかってくるものでありますが、購入手数料と呼ばれるものはおなじ投資信託でも各銀行、証券会社によって変わってきます。
地方銀行の投資信託は基本的にこの購入手数料は高く見積もられていることが多いです。私がいた銀行では。かなりぎりぎりまで上げていた投資信託も多くありました。
2つ目に、手間がかかるということです。
地方銀行では対面の受付がほとんどであり、最近ではようやく、インターネットバンキングを生かした、顧客の手による売買も増えてきましたが、ほとんどは投資信託を、
売買するときは対面でお話しするというのが基本です。これってかなり無駄じゃないでしょうか。
時間もかかるし、銀行側からすると投資信託を売られたくはない(維持手数料のマージンがもらえるため)ので、わざと悪い情報を出してきて判断が鈍ったり。いいことがすくないと考えています。
2.地方銀行で買うメリットがない。
支店が近いから。親切だから。などお金にならないメリットで買ってはいませんか?
はっきり言ってそれだけで地方銀行で買っているなら相当損をしているといっても過言ではないと思います。
例えば、あなたが地方銀行の預金口座に2000万円所持し、半分を投資信託で買っているとしましょう。ここから地方銀行はあなたに何をしてくれますか?
ほとんど何もしてくれません。サービスがよくなるだけでしょう。
一方で大手証券会社におんなじ額のことをしていたらどうでしょうか。
新規IPO の斡旋、特別抽選、国債のキャンペーン、など、金になるチャンスをいっぱい渡してくれるのです。特に今年のIPOなんかは勝率80%近くあり、ほとんどは大手証券会社の大口顧客に渡されていますから、それをやらないのは相対的に損をしているのです。
3.そもそも地方銀行員は投資信託のことを理解していない
根本の話になりますが、銀行員は投資信託のことをあまり理解していません。
なぜかというと証券会社は株と証券のことが仕事のメインです。頭脳の使える力が100あるとすると80くらいは株と証券にあると思います。
一方で、銀行員はどうでしょうか。
メインは、ローンや事業性融資、リース、預金、など様々あります。この中の1つに投資信託があるのです。100使える力の内10あればいいほうかもしれません。
銀行員が投資信託のことを知っていると思ったら大用賀なのです。
今回は以上になります。過去にも銀行について様々なことを書いていますからぜひ見てください。
パチンコ依存症から脱却の決意
パチンコをやめたい。そういう気持ちでまず1週間過ごしていく。
元銀行員が語る地方銀行の通帳レス推進の闇
こんにちわ、元銀行員の稲川と申します。(2か月ぶりの更新です・・・)
今回は最近どこの地方銀行でもよく推進されている通帳レスへの切り替えの推進の闇というものについて語っていこうと思います。皆さんが口座を作成するときや変更するときの一つの参考にしていただけると幸いです。
まず、通帳レスとは何か。
スマホやダイレクトバンキングを利用して、通帳を発行せずに口座開設するというものです。
なぜ銀行は通帳レス化したいのか?
これは、通帳というものが非常にコストのかかるものだからです。
銀行口座を開設するうえで通帳は無料で作られるものですが一冊の通帳におおよそ千円くらいのコストがかかっているはずです。(注文していたので大体それくらいだったはず・・・)
つまり、1口座開設すると銀行は常に1000円マイナスだということです。銀行が通帳を減らしたい理由もこのコストの高さ、を見ればわかりますね。
次にメリットデメリットを見ていきましょう。
通帳レスのメリット
1つ目は、常に口座情報が更新され、記帳なしで常に口座情報が見られることがあります。常に最新の口座情報が見れるのはとても便利ですよね。
2つ目は、通帳がないため紛失や盗難、また繰り越しが必要ではないという点が主なメリットになります。
次にデメリットを紹介していきます。
まず1つ目は口座内の情報が1年程度で見れなくなるというものです。
これは、通帳だと一度記入したものは通帳をなくすまで消えることはありませんが、通帳レスだと1~2年程度の口座の出金入金記録しか残されず、消えた後で口座情報を見たい場合は所定の手数料がかかる仕組みになっています。
2つ目は通帳の再発行に非常に高い手数料がかかるということです。
通帳レス口座で通帳も欲しいとなった場合、一般的にかかるコストとして紛失時にかかる通帳発行手数料というものが必要になってきます。
一般的に1100円程度(高ければ2200円)かかることもあります。
参考までにみずほ銀行の手数料を載せておきます。
ここからが本題です。
なぜ地銀の通帳レス口座作成の推進行為が闇なのか。
通帳レスで語ったメリットは
実は通帳レス口座にしなくてもすべて使えるからです。
どういうことか説明しましょう。
非常に簡単な話ですが通帳レス口座にして、通帳アプリやダイレクトバンキングを入れて、使用し始めるという流れになります。
この際に、通帳アプリやダイレクトバンキングを使う際に通帳レスにすることが必要条件のような説明を銀行からされますが、実際はそんなことなく通帳アプリやダイレクトバンキングは通帳レスにしなくても使用可能なのです。
つまり、銀行は嘘は言ってはいないのですが顧客にとって最善のことも言ってはいないのです。(実際に私の所属銀行では使用可能なことを聞かれるまでは答えないようにというマニュアルもありました。)
皆さん、もし銀行で口座を作る際、通帳レスを推進されたとき銀行員に一言聞いてみましょう。通帳アプリやダイレクトバンキングは通帳レスにしなくても使えますよねと。
基本情報技術者試験がまた延期した
先日、基本情報技術者試験の延期のメールが送られてきました。
残念ですが仕方ないかもしれません
代わりにITパスポートを受けて合格しました。
もう10ヶ月くらい基本情報が延長され続けているのではやく試験を受けたいですね〜
株価の統計がしたい話。
今株で月10~20万ほど収入を得ている元銀行員の稲川と申します。
今回も短い日記です。
とある記事によると
去年、ダウ連動投信を毎日買って終わりで売るだけで勝率は57%ほどあったらしい。
1日上がった後にダウ連動投信を買った場合は勝率は59%
一日増えるごとに2%ほど勝率が上がっていくそうだ。
このような情報をより多くインプットしていくことで予想の精度を上げていくことができるんじゃないかなと思います。
PYTHONを使えばそういった統計データも自分でまとめられるのだろうか。
そのためにプログラミングを活用していきたい。
炎上は株価に影響する?
こんにちわ、元銀行員の稲川です。
今日から短めなブログです。
今回の小ネタ、炎上は株価に影響するのか?というものです。
SNSのバカッターなどが原因で株価が下がるいうことはよくあると思います。
例)
炎上の理由は様々ですが、炎上すれば株価が暴落するというイメージを持ちがちです。
あくまでこれは私の意見ですが、実際には炎上しても株価の下がらない企業のほうが多く、炎上単体が株価下落の直接要因になるのではなくて、炎上+αによって株価下落の要因になるのではないかと思ってます。
その根拠としては、具体例は言えないのですが、元取引先で週刊誌にすっぱ抜かれ炎上した上場企業がいくつかあり、そのどれも特に株価に影響を与えることがなかったからです。
炎上+αの要因のαの部分が分かれば、炎上のトレンドを理解し、カラ売りで儲けられるかもしれません。
個人的に調べていこうと思います。
菅総理大臣になることによって銀行再編は進むのか?
元銀行員の稲川と申します。
最近、菅官房長官が地銀再編について発言し、関連地銀株が急騰した出来事である、銀行再編について考えていきたいと思います。
1.自己紹介
まず、私は地方銀行(第一地銀)に新卒で入行し、数年働き、最初の1年間個人融資、あとは法人融資のさわりを行ってきました。
元銀行員とは言っても、新人に毛が生えたようなものですが、それでも一般の方よりかは銀行についてわかっているので、地方銀行再編がどうなるのかを考えていきたいと思います。
2.地銀再編で同じ地域の地銀同士が手を組むのか?
まずは、地銀が将来的に安定して経営できる指標として、次の図があります。
この図は本業の融資、手数料などで採算がとれるかどうかというものを表した図になります。
この図を見れば一目瞭然ですが、ほとんどの地域で1行であっても採算が取れないということになります。
つまり、将来的には第一地銀、第二地銀が手を組んでいかないと共倒れするということになるのですが、果たして第一地銀と第二地銀は手を組めるのでしょうか。
中にいた人間からするとはっきり言って無理だと思います。
第一地銀にいましたが、第二地銀の人と飲んだりしているときによく「第一地銀にだけは負けるな。」「どんな手を使っても第一地銀から客をとれ」などとはっぱをかけられるそうです。
また、第一地銀も第二地銀を格下として相手にしようとしていない雰囲気があり、第一地銀と第二地銀の関係は基本的にとても悪いといえると思います。
さらに言うと、同地域(九州は例外)の地方銀行同士のいがみ合いも非常に多くあります。
なので、協力的な同じ地方の地銀再編は不可能なんじゃないかなと思います。
2.システム的な問題
合併で問題になってくるのはいろいろあります。
まず一つに内部システムの問題です。銀行システムはいろいろあって、勘定システムはNEC、富士通、IBMなどあり、基幹システムもいろいろあります。
合併する銀行というのはどちらかが共通していないと合併しずらいだろうと銀行にいた上司が言っていました。
かくいう私の銀行内部でも合併のうわさというのはよくあり、その相手銀行は大抵3つの条件がありました。
1.活動拠点がかぶっていないこと
2.内部システムが共通していること
3.同程度な規模であること
の3つでした。実際に話が持ち上がった後に合併ではなくアライアンスという形で協力しあえる環境になったのも覚えています。
地方銀行の再編が行われるとしたら、それぞれの第一地銀連合と第二地銀連合での競争ののち進んでいくのではないかなと思います。
3.地方にうま味なし
2にも関係する話題ですが、そもそも地方にうま味はあるんでしょうか。
答えはNOです。
はっきり言って地方銀行(都市圏以外)は地元地方で多くの収益を上げている銀行は多くないと思います。ほとんどの地方銀行は地元地方ではなく、都市圏支店で収益を上げています。
私のいた銀行もそうでした。収益の大半は都市圏支店であり、地方支店は各ブロックで集まっても都市圏の1支店にも及ばないくらいの規模でした。
そもそも地方で収益も挙げられていないのに地銀再編で本当に地銀は立て直せるのか。疑問に感じました。